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まず、ワーキングプアについて、今更ながらですが正しく認識しておくために、どういったものかを理解しておきましょう。

ワーキングプアとは、働いているにも関わらず、生活保護水準にも満たない収入しか得られず、生活の維持が難しい状況が継続している状態です。

つまり、失業状態やニートなどの「働いていない」「働けない」状態で生活できないのではなく、「働いている」にも関わらず生活が苦しい状態ということですね。

ただ、日本国として明確な定義はされていないようです。

 
貧困層の目安としては生活保護制度の対象になるかどうかのラインで考えられますが、それが下記のような基準になります。

▼生活保護における給与水準
月収約 17万円
年収約 200万円(給与・ボーナス・年金・資産所得など含む)

 
調べてみて本当に恐ろしいなと思うのは、単純に労働時間が短く、かつ時給単価の低いアルバイトや日雇いの仕事や、非正規社員であるために低収入状態となっているだけでなく、正社員でフルタイム勤務・・・しかも副業NGで残業しているにもかかわらず、ワーキングプア状態・・・と言う人が物凄く多い現状があるという点です。

こう言う会社はいずれ淘汰されていくのでしょうが、現状で働いている方としてはとても厳しい状況ですよね。

 
会社での拘束時間が短ければ、その分ほかで稼ぐことができますが、これではその機会さえも奪われてしまい、状況を変えることは難しくなりますよね・・・。

 

ワーキングプアが増えた原因

ワーキングプアが増加し、社会問題化している原因としては、以下のようなものが考えられています。

  • 1.労働市場の規制緩和や自由化と公務員含め非正規雇用者の増加・採用拡大
  • 2.就職氷河期
  • 3.ブラック企業の増加

ただ、これらは一般的に言われている「雇用する側」「制度を作る側」の原因であると考えています。
もう片方、「働く側」にも原因はあると考えています。

それは、「労働者側の意識変化」です。

 

1.労働市場の規制緩和や自由化と公務員含め非正規雇用者の増加・採用拡大

1990年代以降のバブル経済崩壊後、それまで当たり前だった終身雇用制度が崩れ始めました。

終身雇用時代は就職できれば定年まで一直線でしたが、経済の低迷やグローバリゼーションの波はそれを許してくれませんでした。

それまでは制限されていた派遣労働などが段階的に解禁され、あらゆる業界でアルバイト、パート、派遣社員などの非正規雇用者の割合がどんどん増加していきました。

企業側の都合として、非正規雇用者は社会保険料の負担も少なく、正社員に比べて給与の調整や雇用の継続・解雇が行いやすいため、会社の経営状況に合わせて解雇することもできますし、支払う給与も少なくてすみます。

バブル崩壊後、長期にわたって不況が続いている中、企業としても自らを防衛するためには法律の範囲に則ってこのような人材の扱い方をすることもいたしかたなしではあるのですが、最近ではそれをあからさまに利益調整に使ったり、制度を悪用するような企業も多くあります。

なお、個人的な見解ですが、今の日本で「人手不足」と言われているのは単純に労働人口が少なくなったからだけではなく、非正規が増えすぎたため、しっかりとした仕事のノウハウを修得する機会を失った人が大量に出現して、なり手になりうる人材が枯渇したため・・・と言うのが一因にあると考えています。

 

2.就職氷河期

現在の新卒就職戦線は完全に売り手市場になっていますが、かつては就職氷河期と呼ばれる時代がありました。

この時代に上手く新卒で就職できず、自分のキャリアを築けず、非正規労働を続けるしかなかった人たちが多くいます。このような人たちは正社員として働こうとしても、キャリアが薄く、企業に対してアピールできる武器が少ないため、なかなか正社員としての祭用機会に恵まれません。

年齢と言うのは就職する際の大きな武器の一つです。

若い人材であれば未熟であることが前提なので、新卒として採用の後に人材育成ができるのですが、一定の年齢層を超えてしまうと、人材育成に数倍の手間がかかるうえ、習熟した頃にはそこそこの年齢になっていて、企業への貢献期間も短くなるので、企業としても採用しづらい現状があります。

 

3.ブラック企業の増加

一番悪質なものがこれです。薄給で厳しい労条件を突きつけられ、長時間労働は当たり前。

もっと酷い会社では社内のパワハラやいじめも蔓延し、特定社員だけがこきつかわれるようなところもあるようです。

「そんな会社、なぜ辞めないの?」と言う声が聞こえてきそうですが、低賃金でも正社員として採用しており、「会社を辞めれば非正規しかない」と言う社会状況を過度につきつけ、辞めづらい状況をつくりだします。

こんな会社に勤めているのであれば、次の職場を探し、さっさと退職することがベストですよ。

 

4.労働者側の意識変化

「自分らしく生きる」と言う風潮が高まっていますが、「自分らしく生きること」「自分勝手に生きること」を履き違えている人が多くいます。また、「それほど働きたいと考えていない」「働きたい職業が無い」「自分らしい仕事が見つからない」「社会的責任を持つのがイヤだ」「今の状況を変えて失敗したくない」など、働くことや現状を変えることに対して後ろ向きな考えを持った結果として、非正規や日雇いでしか働かない・働けない状況に自分自身で陥っているというものです。

ニートや引きこもりになる人もこのような考えを持っている人が多いようですね。

今の社会、働き方や価値観が多様化しているので、自分が良ければ別にかまいませんが、生活環境をよくしたいのであれば、もう何歩か前に歩みだすことが大切です。